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  3. 第14回 室内での危険を回避する環境作り~その1~

にゃるほど犬猫塾

犬や猫たちの暮らしやしつけ、健康などについてご紹介します。

no.14

犬や猫の安全と危険回避

室内での危険を回避する環境作り~その1~

室内では動物が健康で快適に過ごせる配慮を

ここ数年ペットと暮らせるマンションなどの増加から、ペットを家族の一員として室内で生活するというスタイルが定着してきました。猫や小型犬のみならず、中型犬や大型犬が室内で飼われることも少なくありません。犬や猫たちにとっても、家族の集う場所で一緒に暮らすことは精神面、健康面でもメリットがあり望ましいことですが、私達の生活空間には動物たちにとって必ずしも安全とは言い難い、思いがけない危険も多いものです。室内飼育の際にはそのような危険を事前に回避して、動物たちが健康に快適に暮らせるような配慮が必要になります。

すべる床材に注意

室内で犬や猫と暮らす場合、まず注意しなければならないのが床材です。床が滑ると、関節に悪い影響を及ぼしたり、子犬や病弱・老齢犬が床材ですべるととても危険です。

犬の場合、玄関でチャイムが鳴ると勢いよく走っていって、急ブレーキをかけたりしますが、その急ブレーキが関節に大変な力をかけてしまい、ひざの膝蓋骨が外れたり、足腰をいためたりするわけです。特に子犬や高齢犬の場合は、踏ん張る力が弱いため、滑る床では、不安な気持ちとなり、精神的にも良くありません。

家具の造作にも一工夫を!

大型、中型、小型犬を問わず気をつけなければならないことは、特に若い犬が家具をかじったり、物を破壊する行動です。障子やふすまは勿論のこと、柱や敷居などもあっという間に価値を下げてしまいます。この時に物を飲み込めば異物摂取として犬にとっても事故になります。これはコードやコンセントなどの位置も関係しますが、犬が開けることの出来るドアのノブや、ひっかけば開いてしまうような造りのものは危険です。若い大型犬と住む場合は、床から1mまでは何をしても大丈夫な準備をして、共に幸せに暮らしましょう。

profile

柴内裕子先生(獣医師)

赤坂動物病院 名誉院長

日頃より伴侶動物医療に携る一方で、社会活動コンパニオンアニマルパートナーシッププログラム(CAPP)のリーダーとして高齢者や障害者の各種施設や病院、小学校などを動物たちと共に訪問するボランティア活動に幅広く活躍されています。(柴内先生には、東リ「犬家猫館」の製品開発の際にもさまざまなアドバイスをいただいております)