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  3. 第16回 異物を飲み込んでしまったときの対応

にゃるほど犬猫塾

犬や猫たちの暮らしやしつけ、健康などについてご紹介します。

no.16

犬や猫の安全と危険回避

異物を飲み込んでしまったときの対応

今回は室内で、ペットが異物を食べたり、飲み込んでしまう危険性についてお話しいたしましょう。

犬や猫にはもともと様々なものを「かじりたい」という欲求があります。特に子犬や子猫の場合は、好奇心が旺盛なので、気になるものはすぐにかじったり、なめたりして確認をします。人間の暮らす室内にはペットがかじったり、飲み込むと危険なものも多いので、十分に注意しましょう。

異物を飲み込んでしまったら…

以前に留守番中の犬が壁紙を破いて食べてしまい、あわててメーカーに問い合わせをされた飼い主さんがおられました。壁紙を食べてしまった場合、壁材の材質から、中毒症状に関係するかを心配されますが、現在家屋に使われる壁材では人間にとっても危険な物は許されていませんので、動物がかじっても中毒を起こすような材料を使うことはありません。

最近は『中毒110番』などがあって、こういった場合、壁紙の「成分」を確認し、更に糊材として何か有害な物が使われていないかどうか、体内に取り込んで危険はないかを確認します。しかし、紙を食べるということ自体、動物たちには良いことではありません。大量に食べれば腸に詰まったり、消化器障害をおこします。飼い主さんは十分に注意しましょう。

犬は小さい時から、家人が不在でもおちついて留守番の出来るように少しずつ留守の時間を長くしたり、出掛ける時にいつもより興味を持つおもちゃを持たせてストレスを少なくして壁紙などをかじらないようにしつけておくことが大切です。

誤飲を防ぐために

動物達は、咬んでいいものといけないものの区別がつかないので、誤飲を防ぐためにも室内はつねに整理整頓を心がけるようにしましょう。特にゴミ箱の中はペットが飲み込むと危険なものがたくさん入っています。フタ付きのものに変えたり、ペットの届かない場所に置くなど配慮するようにして下さい。

また、危険なものを飲み込んでしまった場合は、すぐに動物病院に連絡し、獣医師に相談しましょう。

profile

柴内裕子先生(獣医師)

赤坂動物病院 名誉院長

日頃より伴侶動物医療に携る一方で、社会活動コンパニオンアニマルパートナーシッププログラム(CAPP)のリーダーとして高齢者や障害者の各種施設や病院、小学校などを動物たちと共に訪問するボランティア活動に幅広く活躍されています。(柴内先生には、東リ「犬家猫館」の製品開発の際にもさまざまなアドバイスをいただいております)