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にゃるほど犬猫塾

犬や猫たちの暮らしやしつけ、健康などについてご紹介します。

no.18

犬や猫の健康管理

夏目前!犬や猫の夏の健康管理について考えましょう

動物が人間と室内で一緒に暮らすことは、能力も伸び、コミュニケーションも密になって、しつけや愛情面でも非常によいことですが、それぞれのご家庭の事情などから、犬を屋外で飼われている場合も多く見られます。犬は特に暑さに弱い動物ですから、夏場の健康管理には充分な注意が必要です。

屋外で犬を飼う場合

犬を屋外で飼われている場合に、夏場特に注意したいのが日中の温度です。

広いスペースで自由に歩き回れる場合は、犬が自分で涼しい場所を探したり、穴を掘って体を埋めたりすることもできますが、庭のテラスやコンクリートの上に繋がれていると、周りは焼けるように暑く、40度以上になる場合があります。飼い主が出かける前は日陰でも、日中は直射日光にさらされて、食物は腐敗し、水は熱くなり、体を冷やすすべがなく、日射病、熱射病が多発する危険な状態になります。陽の回りを考え、木陰ができるような犬舎の場所を考えたり、落とし水の場所を水道などで確保するなどの配慮を忘れないようにしましょう。

室内の場合は、第3回 「ペットは暑さに弱いのです。危険な留守番に注意を!」でもご紹介したように、エアコンの利用やアイスパックなど、快適に過ごせるちょっとした工夫を忘れないようにしましょう。

夏の散歩は危険がいっぱい!

夏の散歩は日が昇るまでと、午後7時以降くらいでないと路面が焼けていて危険です。

温度が高い中、犬を自転車で引っ張っている人がいますが、大変危険ですのでやめましょう。また、日光浴を好んでいるようでも紫外線も危険です。一定の時間が経ったら日陰に入れて下さい。一般的に30度を超している時間の散歩は危険です。

アウトドアで、海や山に連れて行く場合

犬も海水浴をしたあと、海水が体に残ると害になるため、きちんと真水で洗い流しましょう。皮膚炎等の原因になります。また、浜辺で犬を離すのは排泄や、周りの人に迷惑をかける場合もあるので、飼い主の義務としてリードは必ずつけるようにしましょう。浜辺には色々なものが落ちています。砂や貝殻、タバコの吸殻などを呑込んで中毒や消化器障害をおこさないよう注意しましょう。

山の場合も同様にノーリードは厳禁。昆虫や爬虫類による中毒、沼などに落ちるなどの事故、行方不明も多発します。目を放さないようにしましょう。また、伝染病・感染症などの予防は事前にきちんと行ってください。特に山間地・河川に行く場合は、レフトスピラ症を防ぐワクチンが有効期間中であるか、レジャーに出かける前には、動物病院に相談をして下さい。

profile

柴内裕子先生(獣医師)

赤坂動物病院 名誉院長

日頃より伴侶動物医療に携る一方で、社会活動コンパニオンアニマルパートナーシッププログラム(CAPP)のリーダーとして高齢者や障害者の各種施設や病院、小学校などを動物たちと共に訪問するボランティア活動に幅広く活躍されています。(柴内先生には、東リ「犬家猫館」の製品開発の際にもさまざまなアドバイスをいただいております)