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にゃるほど犬猫塾

犬や猫たちの暮らしやしつけ、健康などについてご紹介します。

no.23

犬や猫のストレス回避

犬や猫とお出かけの際の注意

犬は外出(散歩)が大好き、飼い主にとっても嬉しい時間です。

犬は外出で多くのことを学ぶ大切な時間です。しかし、思わぬトラブルと出会うこともあるので注意しましょう。

犬とのお出掛け、犬を連れての外出は5才以下の子供を連れた外出と同じです。

宿泊

宿泊先はホテル、ペンション、親戚、友人宅と様々ですが、受け入れは大丈夫でしょうか。宿泊施設によっては、ペット可でも犬は別の部屋でケージに入れるとか、レストランには連れて入れないので、自室に残しておくところもあります。不安で鳴き続けたり、室内で排泄をしてしまったり、室内を壊したり、思わぬトラブルを起こしかねません。友人宅や親戚などでは、飼い主はリラックスしますが、犬にとっては危険が一杯、地方で開放的な家で室内を自由にすれば、外への逃走、事故、行方不明などよくあるトラブルです。

移動

車、電車、飛行機、各々にチェックが必要です。酔いはないでしょうか。電車の中ではキャリーやクレートの中で長時間静かに居られるでしょうか?最近は飛行機に乗ることを断られる犬種があります。ブルドッグを代表とするフレンチブルドッグ、パグと言った短頭種です。鼻から肺までの呼吸の通り道が狭い犬種は興奮などで更に危険が増すからです。今年からは乗れないケースも多くなっているので前もってチェックしましょう。

以上のような問題をクリアするためには、日頃のしつけがとても大切です。ペットシーツでの排泄、クレートに静かに入っていられるようにクレートトレーニング。出会った人、犬、誰にでもフレンドリーに出来るよう日頃から社会化(周囲の物事に慣れさせておく)をしておくことが必須の準備です。それは犬にとってもストレスの少ない楽しい外出(散歩)になります。

外出(旅行)前のワンポイントアドバイス

アイスボックスに水やタオルを準備、ペットシーツ、ビニール袋、ペーパー、食べ慣れたフード、ごほうび、予備のリード、おもちゃ

リードは命を守ります。決してリードは放さないようにしましょう。

猫との外出

猫は基本的に場所の移動が嫌いです。

出来れば自宅でお留守番が良いでしょう。ペットシッターの方に自宅に来て世話をしてもらう場合も出来るだけ同じ方にお願いします。猫にとっては知らない人が突然自宅に来られることも性格によってはとてもストレスになります。それ以外では慣れた動物病院やペットホテルを利用しましょう。事情があってどうしても猫を連れて行く場合は慣れたキャリーバッグに入れて、車での移動が最も安全でしょう。電車の場合はキャリーバッグから外が見えないように布なので軽く被いますが、中の温度に気を付けて必要で、アイスパックなどを準備しておきます。特に気を付けたいことの一つに猫は外出先では一度放れると決して呼び戻しが出来ないことです。特に知らない場所では猫もおびえてどこかにもぐり込みます。

飼い主の声にも何日かして空腹などが極度に達しないと反応しないことが問題です。楽しい筈の外出で猫を失うようなことがあってはなりませんので、車や室内以外でキャリーバッグを開けないこと、また、首輪やリードはいつでも必ず付けておいて下さい。

profile

柴内裕子先生(獣医師)

赤坂動物病院 名誉院長

日頃より伴侶動物医療に携る一方で、社会活動コンパニオンアニマルパートナーシッププログラム(CAPP)のリーダーとして高齢者や障害者の各種施設や病院、小学校などを動物たちと共に訪問するボランティア活動に幅広く活躍されています。(柴内先生には、東リ「犬家猫館」の製品開発の際にもさまざまなアドバイスをいただいております)