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  3. 第25回 食事のルールについて

にゃるほど犬猫塾

犬や猫たちの暮らしやしつけ、健康などについてご紹介します。

no.25

犬や猫のしつけ

食事のルールについて

犬や猫の食事は飼い主がきちんと管理しましょう。

毎日の食事は犬や猫にとっても、とても楽しみです。

また、犬や猫たちの健康と寿命を左右する重要なものです。

自分で食物を選ぶことの出来ない動物たちに、どのような食事を与えるかは飼い主の考え次第です。

「この子を家族として健康で長生きさせたい」と願ったら、その子の年齢や健康に合った適切な食事を与え続けましょう。

本来は獲物を丸ごと食べていた動物(総合栄養食)

昔は兎や鳥などの獲物を捕らえて、皮、筋肉、骨、内臓と全てを食べることによって、蛋白質、脂肪、炭水化物、ビタミン、ミネラル、水分と全てをバランス良く摂取して生活していた犬や猫が人と暮らすようになり、もし、飼い主に正しい知識がないためにササミだけとか、脂肪肉だけ与えられていたら何が起こるでしょうか。犬と猫の栄養必要量は人と同じように世界共通の基準が研究され、現在市販されているフードはこの基準をクリアすることが望まれています。幸い総合栄養食として研究されたフードは、様々な年齢、活動性、病気に合わせて作られています。しかし、総合栄養食は正しいカロリーの量だけ与えることが大切で、喜ぶからと様々な物を加えてしまうとバランスを崩してしまうことを理解しておきましょう。

つい与えてしまう!にご注意を。

犬や猫と室内で暮らしていると、食卓で家族が食事中、近くで欲しそうに見つめられ、つい食べている物を与えてしまうことはよくあることです。しかし、しつけと健康面からこれは決してしないことです。初めから誰も与えなければ味も覚えないし、もらいたがりません。もらえないことが分かれば食事中でも近くで寝ています。

誰かが一回与えると必ずその人の近くで待ちます。時には催促して吠え続けたり、家族も、もらった時の犬の喜びを見て、各々が少しだけと思って与えていると犬にとっては毎日結構な量になります。

動物たちは、これを食べると害になるなど分かりません。当然口当たりの良いものを選びます。日頃のフードを嫌って食べなくなってからでは間に合いません。味を覚えさせないよう、家族が申し合わせて徹底しましょう。

良いフードでも保管の仕方が大切です。

ドライフードは傷まないと思い込んでいないでしょうか。最近は添加物も少なく、質を大切にしています。従ってドライフードを買う時は消費期限を見ること、買ってから自宅では涼しい所に置き、封を開けたら1ヶ月以内に使うように心掛けます。

ラブラドールやゴールデン、ビーグルといった多食を好む犬種は保管場所が悪いと引き出して一気に食べ、胃拡張や胃捻転などの事故になることもありますので、置く場所の注意も大切です。

profile

柴内裕子先生(獣医師)

赤坂動物病院 名誉院長

日頃より伴侶動物医療に携る一方で、社会活動コンパニオンアニマルパートナーシッププログラム(CAPP)のリーダーとして高齢者や障害者の各種施設や病院、小学校などを動物たちと共に訪問するボランティア活動に幅広く活躍されています。(柴内先生には、東リ「犬家猫館」の製品開発の際にもさまざまなアドバイスをいただいております)