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獣医師柴内先生の『にゃるほど犬猫塾』柴内裕子先生/赤坂動物病院 総院長
日頃より伴侶動物医療に携る一方で、社会活動コンパニオンアニマルパートナーシッププログラム(CAPP)のリーダーとして高齢者や障害者の各種施設や病院、小学校などを動物たちと共に訪問するボランティア活動に幅広く活躍されています。
(柴内先生には、東リ「犬家猫館」 の製品開発の際にもさまざまなアドバイスをいただいております)
獣医師 柴内先生
第28回 犬や猫の正しい褒め方、叱り方<陽性強化法>

犬や猫と暮らす際にしつけをすることはとても大切なことですが、「きちんとしつけなければ」と、つい肩に力が入ってしまうことがあります。人の親子でも同じことが言えますが、「しつけ」というとどうしても叱ることが先行してしまい、悪いことを見つけてはすぐに「ダメ!」とか「いけません!」などと叱ってしまいます。
最近の犬や猫のしつけ方の基本は「陽性強化法」です。

「陽性強化法」とは

「陽性強化法」とは、犬や猫の良い行動を見つけて、それを直ちに褒めることから始まります。どんな小さなことでも良い行動を見つけたら、すぐに褒めます。褒められることは嬉しいことです。喜んでする行動はよく身に付きます。このしつけの方法、陽性強化法は、最も良い方法として現在世界中で活用されています。

名前を呼びます。すぐ呼んだ人の目を見るアイコンタクトが出来ていたら、すぐに「おりこう」と褒めます。「おいで」と声を掛けたときに犬がすぐ寄って来たら「おりこう」と、褒めます。特に犬は尊敬する飼い主に褒められると、とても大きな喜びを感じますので、どんな小さなことでも、すぐに褒めてあげましょう。きっと人にもみられることですが、いつも叱られてばかりだと萎縮してしまい、伸び伸びと良い子には育ちません。 しかし「人間にとって迷惑なこと」をされた時に叱ることは簡単ですが、「陽性強化法」のように些細な良い行動を見つけてそれを褒めてあげる、というのはなかなか難しいものです。それには日頃から褒め言葉を決めて、家族が同じ言葉でしつけることを相談しておきましょう。犬や猫の行動に気を配り、見守ってあげる心がけが大切なのです。

ごほうびを効果的に使いましょう

このように小さな良い行動を心を込めて褒めることで、犬や猫は嬉しがって、「こうすれば褒められる」と活気をもって良い行動をとり、身につけていきます。そこで褒めるタイミングとご褒美の与え方ですが、良い行動を行ったら、直ちに「おりこう」と褒めて、その直後にご褒美を与えます。ご褒美は決して食物とは限りません。その犬の最も喜ぶことをしてあげることです。なでてあげる、抱っこする、おもちゃで遊ぶ、フードやおやつをあげるなどです。日頃から犬や猫をよく観察して最も喜ぶもの、効果的なものを見つけておきましょう。日本では「食べ物で釣る」という言葉があり、あまりイメージが良くないと思われるかもしれませんが、犬や猫にとって、食物は大切な物です。一番喜ぶことであれば、出来るだけ少量で効果的に使いましょう。

褒める時も叱る時もタイミングが重要
 

褒める時も叱る時もタイミングがポイントです。良いことをしたらとにかく「すぐに」褒めます。叱るときも同じです。出来れば間違ったことをする寸前に「ア!」と言って気付かせ、その行動を中止したらすぐ褒める。動物たちは、何かをしたあと5秒が大切と言われています。5秒以上経つと「何のことで褒められた(叱られた)のか」分からなくなる、と言われています。
叱る時には「すぐに」というのは比較的実行しやすいのですが、褒める時はなかなか難しいものです。

例えば、
−犬がスリッパをかじって、それを「ア!」と言って叱ったとき、犬がスリッパを離したらそのタイミングですぐに「おりこう」と褒めてあげるのです。そのことで、「スリッパをかじる→叱られる」「スリッパを離す→褒められる」ということを理解します。
このようなしつけの基本は、幼い程、効果的に身に付きます。犬や猫を迎える前に家族で話し合い、迎えたその日から実行して幸せな家族に育てて下さい。
今回は犬と猫を一緒に記載しましたが、猫は小型の犬ではありません。種類の異なる通り、猫は犬のように様々なしつけを身につけることは多くの場合困難です。しかし、最も必要なトイレのしつけなどは良いトイレが作ってあれば、本能的に上手に出来るので、それ以外のことは間違った行動をとる寸前に制止するだけでも十分上手に暮らすことが出来ます。

 
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