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にゃるほど犬猫塾

犬や猫たちの暮らしやしつけ、健康などについてご紹介します。

no.36

犬や猫のしつけ

犬のしつけ教室の活用と注意点について

犬は長い歴史を人のよきパートナーとして共に暮らしてきました。しかし犬が私たちの家族として、また社会の一員として幸せに暮らしていくためには、犬の社会化(周囲のことに慣れる)の大切な時期に家庭内のそして社会の中での必要なルールを教える(しつける)必要があります。

しつけは子犬を家に迎えたその時から始まります。つい可愛いからと社会化の大切な時期を逃してしまうと、何倍もの努力が必要になってしまいます。勿論、何才になってもしつけは出来ます。各々の条件にあったしつけ教室を活用することが出来れば幸いです。

しつけ教室はどんなところ?

犬のしつけ教室というと犬が勉強するというイメージですが、飼い主と共に学習して、自宅では飼い主が教えるようになることが理想的です。

最近は飼い主が忙しいために犬の幼稚園・保育園・パピークラス・しつけ教室など様々です。また3ヵ月とか6カ月間犬を預けてしまうドッグトレーニングスクールもあります。これは以前からある形式で、特に大型犬を対象にしたり、警察犬等を育てる目的で活用されます。

一般の家庭犬の場合には飼い主との絆を育てる成長期の一番かわいい時期に飼い主から離して預けてしまうというこの方法は殆ど行われません。家族としての犬は飼い主と共に努力して良いこに育てることが、大きな楽しみと絆を深めることになるからです。

犬のしつけをするには「飼い主が楽しく勉強する」ことです

(1)出張型のしつけ教室の方法

しつけのインストラクターが訪問して、その家の中での問題を解決する方法を飼い主にも教えたり、外に連れだして様々な勉強をさせる方法です。

(2)飼い主と犬が一緒にしつけ教室に通う方法

飼い主と犬が一緒にしつけを学び、日頃は飼い主がしつける方法です。飼い主が共に学んで自宅でもしつけることが出来るようにしておかないと、インストラクターの言うことは聞いても、飼い主の言うことは相変わらず聞かないまま、という事態になってしまいます。

犬を良い家族に育てるのには、犬を迎える前に学習しておくのがベストです。

犬は家族の一人社会の一員ですから、マンションの中でも散歩に出ても周囲から愛されるしつけをしておかなければ、犬も飼い主も本当に幸せな生活をすることは出来ません。それには人からのコマンド(命令)を確実に受け止めることの出来る犬に育てましょう。呼ばれたらその人と目を合わせるアイコンタクトそして、「お座り」「伏せ」「待て」「おいで」ができれば、後は応用です。

例えば、吠え続けている犬に「お座り」「待て」で鳴きにくい姿勢にすることもできます。犬との暮らしを始めたその日から必要なトイレのしつけ、家具などを囓らないなど、基本的なしつけの方法は、インストラクターから専門的なアドバイスを受けると、驚く程しつけが楽しくなります。各々のしつけ教室の内容を聞き、必ずほめてしつける(陽性強化法)方針の教室を選び、目的を伝え問題点を解決しましょう。

profile

柴内裕子先生(獣医師)

赤坂動物病院 名誉院長

日頃より伴侶動物医療に携る一方で、社会活動コンパニオンアニマルパートナーシッププログラム(CAPP)のリーダーとして高齢者や障害者の各種施設や病院、小学校などを動物たちと共に訪問するボランティア活動に幅広く活躍されています。(柴内先生には、東リ「犬家猫館」の製品開発の際にもさまざまなアドバイスをいただいております)