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にゃるほど犬猫塾

犬や猫たちの暮らしやしつけ、健康などについてご紹介します。

no.60

犬や猫の健康管理

自宅でできる簡単健康チェック

家族として共に暮らす犬や猫の健康管理は、飼い主さんの大切な役割です。

「朝起きて、いつもと違う。」と感じたら、よく観察して下さい。

まずは目で見る(視診)健康チェックを行いましょう。

見て健康チェックをしましょう

◎動きは?
いつもは飛んで起こしに来るのに今朝は起こしに来ない。いつものように散歩に行こうと誘いにこない。うずくまっている。歩き方に元気がない。散歩にいっても途中で座り込んでしまう。
◎食事
いつもの食事を食べない、食べても残してしまう。食べてしばらくして嘔吐した。など
◎排泄
尿が少ない、多い、色や臭いが違う、出にくい。便が緩い、下痢、硬くて出にくい。臭い、色がいつもと違う。
◎その他
涙や目ヤニが出ている。目がしょぼしょぼしている。左右の目の開き方が異なる。鼻汁が出ている。口の周りが汚れている、口臭がひどい、歯が汚れている。耳の中が汚れて臭いが強い、赤くなっている、頭を一方に傾けている。などいつもと違うことを発見して下さい。

触って健康チェックをしましょう

健康チェックや病気になった時、体じゅうを触れることはとっても大切です。いざという時に困らないよう、いつでも体じゅうを触れるこにしておきましょう。

これは大切なしつけです。「目を見せて」「口の中を見せて」など、口の中を開けて歯など全てをみることが出来るように習慣をつけておきましょう。優しく褒めて褒めて触って下さい。

健康チェックをする際に、見る順番を決めて習慣にするのも良い方法です。

頭をなでて、目を見て、口の中、耳、顎、胸、前肢、背中、お腹、尾、肛門、尿の出口、後肢、足先、爪、足のうら、飼い主さんは「おりこうね」と褒めながら見てあげましょう。

触ることでいつもよりペタッとしている、何かブツブツが出来ている、ちょっと腫れているなどが分かります。直径5ミリ以下の腫瘤でも悪性のこともあるので、早期発見のためにも、いつも触っておくことが大切です。発見したら診察を受けましょう。

変な臭いがしませんか?

口臭や耳の炎症、尿や、便の異常や皮膚や指の間の爛れや感染があっても悪臭がします。いつもと違った臭いに気付いて下さい。

食事の食べ方や食べたあとの動作にも気をつけましょう

食べる早さ、噛み方に異常はありませんか。又、日頃と異なったフード(食物)に変更した時、食べなかったり、吐き出したり、床に口をこすりつけたり、目をこすったりする場合があります。

ずっとこすっている場合や、赤くなって炎症をおこしている時は食物のアレルギー反応かもしれませんので、よく観察して下さい。

飼い主さんの何かおかしいと感じることは、とても大切な健康管理の役に立ちます。是非獣医師にそのことを知らせて相談して下さい。

profile

柴内裕子先生(獣医師)

赤坂動物病院 名誉院長

日頃より伴侶動物医療に携る一方で、社会活動コンパニオンアニマルパートナーシッププログラム(CAPP)のリーダーとして高齢者や障害者の各種施設や病院、小学校などを動物たちと共に訪問するボランティア活動に幅広く活躍されています。(柴内先生には、東リ「犬家猫館」の製品開発の際にもさまざまなアドバイスをいただいております)