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  3. 第74回 子犬がわが家にやってくる

にゃるほど犬猫塾

犬や猫たちの暮らしやしつけ、健康などについてご紹介します。

no.74

犬や猫と暮らすということ

子犬がわが家にやってくる

犬と暮らし始めることは、家族にとって大きな喜びであると同時に、とても責任のあることです。

そして、犬を迎えるのも子犬であったり、保護犬など一定の年齢に達した犬の場合であったり様々ですが、今回は子犬にしぼってお伝えしてみます。

可愛い子犬がわが家に…考えただけでもワクワクします。しかし、子犬と暮らし始めることはその犬の一生を預かることでもあり、責任も重大です。

まず、子犬と暮らし始める前の準備、暮らし始めた時に考えて頂きたいことについてお話します。

子犬を迎える前に

  • 家族全員の賛成が必要です。
  • 犬種によって大きさ、運動量、性格、しつけの仕方も異なります。
  • 食事や排泄、被毛の手入れ、健康管理など基本的な世話が出来るでしょうか?
  • しつけ、散歩や運動に十分な時間が取れるでしょうか?
  • 犬が生活するスペースは確保出来ますか?
  • 食費や医療費などの経済的な負担は大丈夫でしょうか?
  • 犬の名前を決めましょう。
    • 響きが良くてシンプル、呼びやすい、子犬にも分かり易い可愛い名前を決めておきましょう。

子犬を迎えることが決まったら

  • 近くの動物病院で犬と暮らし始めることを伝え、アドバイスをもらえるようであれば、主治医になってもらえます。
  • 犬のしつけ教室があれば見学をさせてもらいましょう。
  • 犬と暮らしている人に話を聞いたり見せてもらいましょう。
  • 集合住宅などはご近所に挨拶をしておきましょう。
  • 家の中の準備
    • 犬の大きさに合わせてサークルやクレート(ハウス)を準備します。
    • サークルの中にペットシーツを敷き、一隅にベッド(クレートでも可)を置き、一隅にいつでも飲める水を置きます。

子犬を家に迎えるとき

子犬を迎えて帰って来たら、部屋に降ろさないで先ずサークル内に○○ちゃんのお部屋よ!と優しく声をかけながら降ろします。少々出たがっても、声を出しても、そっと無視、上手にペットシーツに排泄出来たら、褒めて出してあげましょう。目の通らない時間はサークル中に置いて下さい。囓っても良いおもちゃも一緒に。室内には囓ってはいけない物など危険が一杯です。

犬を出している時はサークルのドアを開けて、いつでもトイレを使いに自分から入れるように。

在宅で犬の世話の出来る時でも、2時間毎位にサークルに入れて一人でいることを慣れさせます。サークル内は大好きな自分のお部屋にしてあげましょう。

お留守番が出来るように(少しずつ時間を延ばしましょう)

来客などで目の通らない時や外出中などは必ずサークルに入れてトラブルを防ぎます。

子犬を迎えてから気を付けること

  • 基本的なしつけ、陽性強化法(小さなことでも良いことは沢山褒めてしつける)
    • 上手にトイレが出来た時、おりこうでサークルで過ごせた時、初めてのオスワリが出来た時、「おりこう」「えらいね」「いいこ」など名前と共に心を込めて褒めましょう。家族に褒められて、嬉しい…もっと…良い子になります。
    • 危ないこと、間違ったことを始めそうになったら、「ア!」と強く短く声を掛け止めたら「おりこう」と褒めましょう。
    • 良いこと悪いことのメリハリを分かり易く。
    • 咬んではいけないものを教える。(人の手や(甘がみ)危険な物)
    • 犬用の食事やご褒美以外は与えない。
    • 時々散歩用の首輪やリードに慣らす頃から、知らない人や音に慣らしましょう。(社会化)
    • 全身をさわれるように。(褒めながら体中を優しくさわってあげましょう。健康チェックや病気の治療の時にも役立ちます)
  • 家の中は危険が一杯
    子犬は好奇心旺盛、事故につながらないよう届かない場所へ
  • 健康管理(動物病院で相談しましょう)
    • 狂犬病ワクチン(生後90日を過ぎたら年1回の接種が法律で義務付けられています)
    • 混合ワクチン(動物病院と相談して各々に適したワクチンプログラムを)
    • 不妊・去勢手術(出産を希望しない場合は、将来の病気のリスクを減らすことが出来ます)
    • マイクロチップ(迷子や災害時にも大切です)
    • 健康診断(1年に1回、初老(7才)を過ぎたら年2回の健診を)
      各々の年齢に合った良いフードを選んであげましょう

動物病院は健康面だけではなく、問題行動やしつけの相談も出来るところが多くなりました。

十分な準備をして、犬との暮らしを楽しんで下さい。

迷った時や定期検診、食事やしつけの相談に犬と一緒に動物病院に通い病院も大好きな犬に育てましょう。

profile

柴内裕子先生(獣医師)

赤坂動物病院 名誉院長

日頃より伴侶動物医療に携る一方で、社会活動コンパニオンアニマルパートナーシッププログラム(CAPP)のリーダーとして高齢者や障害者の各種施設や病院、小学校などを動物たちと共に訪問するボランティア活動に幅広く活躍されています。(柴内先生には、東リ「犬家猫館」の製品開発の際にもさまざまなアドバイスをいただいております)