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獣医師柴内先生の『にゃるほど犬猫塾』柴内裕子先生/赤坂動物病院 総院長
日頃より伴侶動物医療に携る一方で、社会活動コンパニオンアニマルパートナーシッププログラム(CAPP)のリーダーとして高齢者や障害者の各種施設や病院、小学校などを動物たちと共に訪問するボランティア活動に幅広く活躍されています。
(柴内先生には、東リ「犬家猫館」 (R) の製品開発の際にもさまざまなアドバイスをいただいております)
獣医師 柴内先生
第67回 ワンヘルス・ワンメデスン 人と動物の健康や医療は一つ

「ワンヘルス・ワンメデスン」この言葉を耳にされたことはありますか?
更にワンヘルス・ワンメデスン・ワンワールド、人と動物の健康と医療は同一でそれは地球上の願いであることを改めて表現し、世界がその方向に進もうとしています。そのことは、地球的課題としての食料や環境問題に対処し、生態系の保全、感染症の防御、安全安心な社会の実現のための考えで「One Health, One Medicine, One World」を目指し、人も動物も共に安全に暮らせる社会を目指したいと願っているからです。

人の医療は動物の医療をベースに発達してきた

人類は太古の昔から大自然の中で様々な動物たちと関わりを持ちながら今日を迎え、人類の全ての歴史、生活があらゆる意味で、動物(野生動物、牧場動物、伴侶動物)たちから多大な恩恵を得て支えられてきました。
人の医療、動物の医療の最先端では、両者の協力は必須で、ことに今日までの全ての人の医療が動物の医療をベースに発達してきたことに改めて気付き見直されています。
近年何回かの世界医師会、世界獣医師会の世界大会では、One Health, One Medicineをテーマに揚げて共催で世界大会を開催しています。それは世界がOne Health, One Medicineの大切さに気付き、協力の重要性を表現しているからです。
改めて、医療、獣医療の現場に目を向けてみると、人と共に暮らす伴侶層物に発症する疾病の大半は人の病気、腫瘍疾患、感染症、循環器疾患、口腔内疾患、眼科疾患、各種外科疾患、メタボリック症候群等と共通で、そこに活用される多岐に渡る診断や治療の機器、薬品も共通です。
更に、日常使用している化粧品、衛生用品、食品等に目を向けてみると、これらの毒性や安全性の確認は、近年まで動物たちを介して完成していると言っても過言ではありません。

ワンヘルスに関する国際会議も開催されている

世界獣医師会、世界医師会は、2015年、スペインのマドリードで第1回“One Health”に関する国際会議を開催、続いて2016年11月には、世界獣医師会、世界医師会、日本医師会、日本獣医師会の4者は、第二回目の国際会議をこのテーマで福岡で開催しました。
この大会では筆者(柴内裕子)が1986年に発足させた(公社)日本動物病院協会の主催する獣医学を通じて社会に貢献するボランティア活動、人と動物とのふれあい活動(CAPP活動)の一部、小児がん等の入院病棟へのCAPP犬(セラピー犬)の訪問について発表し、医師の立場から聖路加国際病院の副院長 松藤 凡先生が子どもたちの喜びの変化を発表し、世界からの参加者から強い関心を寄せられました。

この大会の福岡宣言の紹介
  • 医師と獣医師は、人と動物の共通感染症予防のための情報交換を促進し、協力関係を強化すると共に、その研究体制の整備に向け、一層の連携・協力を図る。
  • 医師と獣医師は、人と動物の医療において重要な抗菌剤の責任ある使用のため、協力関係を強化する。
  • 医師と獣医師は“One Health”の概念の理解と実践を含む医学教育および獣医学教育の改善・整備を図る活動を支援する。
  • 医師と獣医師は、健康で安全な社会の構築に係わる全ての課題解決のために両者の交流を促進し、協力関係を強化する。
ワンヘルス・ワンメデスン・ワンワールドを実現する世界に向けて

近年前記のように、人と広く関わりのある動物たちの健康と安全、幸せのために、人と動物の医療に携わる人々は、大きく前進し、協力を始めています。
今、動物たちを家族として暮らす私たちは、ワンヘルス・ワンメデスン・ワンワールドに向かって様々な意味での理解者として協力し、そのモデルとなれるよう努力していきたいと願います。

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