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にゃるほど犬猫塾

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獣医師柴内先生の『にゃるほど犬猫塾』柴内裕子先生/赤坂動物病院 総院長
日頃より伴侶動物医療に携る一方で、社会活動コンパニオンアニマルパートナーシッププログラム(CAPP)のリーダーとして高齢者や障害者の各種施設や病院、小学校などを動物たちと共に訪問するボランティア活動に幅広く活躍されています。
(柴内先生には、東リ「犬家猫館」 (R) の製品開発の際にもさまざまなアドバイスをいただいております)
獣医師 柴内先生
第77回 新型コロナウイルスの時代に

世界は今、私たちが経験したことのない見えない相手との戦いの真っただ中にいます。
先の見えない不安な生活。私たちの心に寄り添ってくれる家族としての犬や猫は、かけがえのない存在です。一緒に暮らしている方々は改めて感じていらっしゃることでしょう。
また、在宅勤務も増え、自宅で過ごす時間が長くなり、新たに犬や猫を迎えている方々も多いようです。
特に子犬を新しく迎える場合は、在宅時間の長い今は適しています。排泄や基本的なしつけなど充分に接することが出来てよいのですが、今の生活がいつまで続くのか分かりません。

犬や猫と幸せに暮らすために

例えば、子犬の時からずっと家に家族の誰かがいるのが普通だったのに、家族が仕事に出るようになり、突然1日12時間もお留守番することになった犬はどのような行動をするでしょう。さみしくてずっと鳴き続けるかもしれませんし、家の中をいたずらするかもしれません。近所の迷惑になったり、食べてはいけないものを取り込んでしまうような事故が起こったりすることもあります。
猫の場合は犬ほどではないとしても、家族が突然長時間留守になれば、不安で普段しない行動をすることもあります。
その結果不幸な犬や猫を増やすようなことがあってはなりません。
「にゃるほど犬猫塾」第74回「子犬がわが家にやってくる」第39回「子犬・子猫の迎え方」などを参考にして、どうぞ最期まで犬や猫の大切な命を預かってください。
また、犬と散歩に出る際には、自分の健康を守るためにも、散歩コースは人混みを避け、帰宅した時は足を洗い、身体もウエットティッシュ等でよく拭いて下さい。

犬や猫におけるコロナウイルスの感染

犬に関しては、新型コロナウイルスPCR検査陽性のニュースもありましたので、赤坂動物病院 医療部長 石田卓夫先生に専門分野の見解を掲載させていただきます。

1. 犬がPCRなどでコロナウイルスの感染が分かったとき
犬は外出させないで家の中だけで生活させてください。幸いに犬が健康を害することはないようなので、隔離しておけば自然に感染はなくなるものと思われます。症状がなければ動物病院でできることもありません。また、人間のコロナウイルス感染者を受け入れることができるような病院に相当する動物病院の体制は整っていません。感染した人間が軽症で家にいるならご自分で犬の世話をしてください。感染した人間が入院する際には、犬をどうするかについては、医師ならびに保健所の指示を受けてください。 動物の医療保険会社でお預かりのサービスを提供しているところがあります。

2. 飼い主が感染して家庭に犬がいる場合
これまでの経験では、犬は感染しても低レベルであり、犬には症状は出ないようです。しかし、生きたウイルスが少量ながら一定期間そこに存在するということで、注意は必要です。動物に対して新型コロナウイルスのPCR検査を行う体制は動物の医療保険会社で整備されています。動物病院に来院されても国立感染症研究所から出されている人の感染管理ガイドラインに沿った対応はできませんので飼い主が感染してしまった場合、犬は動物病院に連れて行かないで先ず連絡をとって指示に添って行動して下さい。

3. ふつうの家庭犬は
外出を避ける、外に出るのも家の周りだけにする、人混みには連れて行かない、他の犬との接触を避けるためドッグランも利用しない、自宅にいるのが最も安全と思われます。犬にはコロナウイルスが入ったワクチンもありますが、これは犬の消化器コロナウイルスのワクチンで、人間のコロナウイルスに対しては効きません。

4. 猫はどうする
猫にも感染のリスクはあると考えて、外に出さない、家の中においてください。猫のコロナウイルスには、多くの猫が持っている病原性のほぼない猫腸コロナウイルスと、それが突然変異してごく少数の猫に病原性を示す猫伝染性腹膜炎ウイルスがありますが、これらは人間のコロナウイルスとは異なり、猫ではワクチンはありません。猫に人間のコロナウイルスが感染するかどうかについては、新型コロナウイルスを大量を実験的に気管内に接種して感染が起こることが示されていますが、その場合も重大な病気は起こらず、すぐに感染から回復するとされています。したがって犬同様に対応してください。

最後に
犬で新型コロナウイルス陽性が出たとしても、犬は善意の第三者であり、たまたまウイルスをもらってしまったと考えられます。また、犬から病気が感染したというような状況は報告されていません。犬は大切な家族の一員です。決して犬を悪者にしたり、飼育を放棄したりしないよう、そして過剰に恐れることなく、ふつうに対応してください。

【文責】
日本臨床獣医学フォーラム会長 石田卓夫
(獣医師、農学博士、日本獣医病理学専門家協会会員)

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