
身近な植物にも、口にすると危険な毒性をもつものが意外に多くあります。毒性をもつ植物は「強い臭い」や「いやな味」がするものが多いので、動物も警戒するため重い中毒にはなりにくいといいます。しかし、なにかの拍子に口に入れてしまう場合があります。特に、花や芽、葉先などには興味をもちやすく、かじってしまうことも多いようです。犬猫ともに、子供時代で好奇心が警戒心よりまさる時期は要注意です。3才を過ぎて落ち着いてきていたとしても、お留守番が長かったり退屈すると、手持ち無沙汰に「かじる」という行動が増えるものです。ですので、犬や猫の口の届く範囲の植物は置かない事を基本として、置く場合は、毒性のないものを選ぶなど配慮が必要です。
特に猫は、「ねこ草」という商品が売られているほど、麦の葉の似た細く尖った葉の草を好みます。毛玉がたまったりと胃に不快感がある場合に欲するようです。そのため、「ねこ草」のような安全が確認された草以外は、「届かない」「近寄れない」様にしておきましょう。

花瓶の水や鉢にも注意が必要です。お祝いなどに頂くフラワーアレンジメントでは必ずと言って良いほど入っているユリですが、命に関わるほどの危険がある植物で、花粉が特に危険です。ユリやチューリップでは、挿している花瓶の水も、舐めないようにしないと危険です。鉢物では、その土に室内使用のために防カビが含まれていたり、美観のためのマルチングに使われるウッドチップは、犬には「くわえるオモチャ」にも見えるので、ネットなどでカバーしておくと安全でしょう。
|