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金巻先生のわんだふるな住まいの知識

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第92回 家庭にある口にすると危ないものへの住まいでの配慮(前編)

家庭内には、犬や猫にとって危険なものが意外と多いので、第5回「住まいの中で気をつけたい“危険”」では、立ち入り禁止としたいお部屋で、注意と対策について簡単に触れています。最近では、コロナ禍を経て自宅時間が増えた生活スタイルになり、新しく犬や猫を迎えた(またはこれから迎える)ご家庭も多いようですね。そこで、今回は安全な環境整備に向け、リビングなどの生活空間に置かれやすい植物や薬剤についても考えてみたいと思います。新しい注意情報なども獣医療分野から出ていますので、ベテラン飼い主さんも、改めて見直してみてはいかがでしょうか。

犬や猫にとって危険な植物

身近な植物にも、口にすると危険な毒性をもつものが意外に多くあります。毒性をもつ植物は「強い臭い」や「いやな味」がするものが多いので、動物も警戒するため重い中毒にはなりにくいといいます。しかし、なにかの拍子に口に入れてしまう場合があります。特に、花や芽、葉先などには興味をもちやすく、かじってしまうことも多いようです。犬猫ともに、子供時代で好奇心が警戒心よりまさる時期は要注意です。3才を過ぎて落ち着いてきていたとしても、お留守番が長かったり退屈すると、手持ち無沙汰に「かじる」という行動が増えるものです。ですので、犬や猫の口の届く範囲の植物は置かない事を基本として、置く場合は、毒性のないものを選ぶなど配慮が必要です。
特に猫は、「ねこ草」という商品が売られているほど、麦の葉の似た細く尖った葉の草を好みます。毛玉がたまったりと胃に不快感がある場合に欲するようです。そのため、「ねこ草」のような安全が確認された草以外は、「届かない」「近寄れない」様にしておきましょう。

花瓶の水や鉢にも注意が必要です。お祝いなどに頂くフラワーアレンジメントでは必ずと言って良いほど入っているユリですが、命に関わるほどの危険がある植物で、花粉が特に危険です。ユリやチューリップでは、挿している花瓶の水も、舐めないようにしないと危険です。鉢物では、その土に室内使用のために防カビが含まれていたり、美観のためのマルチングに使われるウッドチップは、犬には「くわえるオモチャ」にも見えるので、ネットなどでカバーしておくと安全でしょう。

植物は犬や猫が届かない場所に

観賞植物は犬や猫との住まいにおいても人気ですが、アイビーやポトスなど代表的なものも危険なので、置き場所は犬猫が「入れない場所」「届かない場所」にと工夫しておきましょう。例えば、ハンギングものであれば、天井から吊すという設置方法があります。その際は、ジャンプしたりしても届かない距離を保つようにすれば、安全に植栽も楽しめます。

犬猫にとって「危険なもの」逆に「これならば比較的安全」という植物毒性リストが、アメリカ動物虐待防止協会(American Society of the Prevention of Cruelty to Animals)から出されています。使いたい植物は確認してみることをお勧めしています。

(参考:https://www.aspca.org/pet-care/animal-poison-control/cats-plant-list

●身近な危険植物の例

【アイビー】
葉や果実など全体に毒性があり、口にすると嘔吐や下痢をおこします。

【ポトス】
アイビーと同じく観葉として人気のツル性植物です。食べると口内が腫れて痛みもあります。

【ストレリチア】
極楽鳥花ともよばれ、切花としても人気がある植物ですが、食べると嘔吐や下痢をおこします。

【ポインセチア】
花のような赤い葉が特徴で、クリスマスシーズンに多く飾られます。葉や茎を食べて嘔吐や下痢をおこすだけでなく、樹液に触れるとかぶれてしまいます。

【ディフェンバキア】
大きな葉がインテリアとして人気ですが、茎から出る樹液で皮膚炎をおこし、かじると口内が腫れて痛みも感じます。

【カラー】
エレファントイヤーともよばれ、切花として人気です。食べると嘔吐や口内や喉に炎症がおきます。

【カロライナジャスミン】
食べると呼吸困難になるなど命にかかわる症状をおこします。

profile
金巻とも子/一級建築士
一級建築士事務所 かねまき・こくぼ空間工房 主宰。

犬や猫といった家庭動物(ペット)との暮らしをテーマにした建築設計と、環境コーディネーターとして活動。適正飼養と環境整備に向けた学術研究も進めている。
著書に『犬・猫の気持ちで住まいの工夫』(彰国社)、『ねこと暮らす家づくり』(ワニブックス)、など。
ペット防災のNPO法人ANICE理事。東京都動物愛護推進員。
H25年度日本建築仕上学会学会賞(技術賞)「ペット共棲住空間用の建材に関する研究と技術開発」

(金巻先生には、東リ「犬家猫館」(R) の製品開発の際にもさまざまなアドバイスをいただいております)
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