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金巻先生先生のわんだふるな住まいの知識

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第61回 猫のストレスと入り口廻りの工夫

玄関周りの工夫を、先にいくつかご案内していますが、玄関周りの収納など、犬のいる家庭だけと思われているかもしれませんが、実は猫にも必要です。理由は、玄関とは家の内部空間と外部空間の接点であるという物理上の環境と、猫がテリトリー意識の高い動物であるという、2つの条件によります。

猫のテリトリー意識と臭いの関係

猫は、基本的には単独生活者であり、1つの空間を共有するとしても、母子や姉妹といった極々親しい間柄の少数の相手のみです。一緒に家族として暮らしている相手とは、臭いの混ざり合わせがされています。人の家族が外出から帰ってくると、猫が「お帰り」とでも言うように、体をすり寄せてきますね。いとおしい仕草ですが、猫からすると「知らない臭いを付けてきたから、私の臭いをこすりつけておかなくちゃ」という意味もある行動なのです。
あるお宅で、尿を振りまくスプレーというマーキング行動に悩まされていると、相談されたことがあります。スプレーのマーキングは、去勢をしていない男の子に多いので、たいていは去勢することで解決されますが、このお宅では、スプレーをするのは去勢済み男の子だったので、悩みました。観察すると、原因はこのお宅の庭で排泄していく他所の家の猫に反応しているようでした。
排泄は、縄張りをしめすマーキングの意味もあります。無風状態では12M先まで臭いはどどき、天候によっては数日臭いが残るそうです。私達に臭いを感じない程度でも猫達には十分影響があります。自分の住処の鼻の先で臭い付けをされていたので、そのコにとっては、大変な生活侵害を感じたようです。そこで、庭に他所の猫が立ち入れないように柵をつけるなどして対処しましたら、少しづつ改善がなされました。

猫が臭いに敏感だと飼い主も自覚すべき

イギリスの動物生理学者のC.ベサント先生は、著書の「ネコ学入門/発行:築地書店」で、「猫密度の高い地域を歩いている内に、靴に犬や猫の尿が付着し、家に持ち帰るかもしれない」と、飼い主が無意識によその猫の臭いなどを持ち込んでいる可能成を上げています。(そういえば、猫好きさんほど、猫が多くいる場所に立ち入りがちです)外猫より室内飼育された猫には、自分の生活空間に存在する臭いは固定・安定された状態であり、持ち込まれる臭いに影響されやすい状態であることも説明し、「臭いという言語」に猫がどれほど敏感であるか、飼い主は自覚すべきと注意をうながされています。

玄関周りを工夫して犬猫のストレスを軽減させる

外出から帰ってきた時や、来客があったときには、外部の臭いが、一般的には猫へのよい刺激にもなるので、バックの臭いなどを思いっきり嗅がせてあげることを勧めしています。しかし、そういったことがストレスになる場合も、少なからずあるわけです。だからといって、対策に神経質になる必要はありませんが、玄関ホールの前に足ふきマットを置いたり、ホール内に空気清浄機があるなどは、人のための工夫ですが、犬や猫のストレス軽減にもなっているので、積極的にやって良いことでしょう。
さらに、人によるウイルス持ち込み対策のために、帰宅時に人が使う耐ウイルス効果のある除菌グッズがあるのも良いでしょう。外出するときに使う抜け毛ブラシなども玄関ホールにあると良いので、犬猫がいる家庭では、玄関周りの収納を充実させることが、生活の健全性のために効果的と言えます。

profile
金巻とも子/一級建築士
一級建築士事務所 かねまき・こくぼ空間工房 主宰。動物との暮らしをテーマにした建築設計と、環境コーディネーターとして活動。集合住宅でのペット問題から、5分でできるお部屋の環境改善と楽しい工夫まで、研究提案を行う。現在、工学院大学建築学部客員研究員として、学術研究も進めている。
著書に「犬・猫の気持ちで住まいの工夫」「マンションで犬や猫と上手に暮らす」など。
(金巻先生には、東リ「犬家猫館」(R) の製品開発の際にもさまざまなアドバイスをいただいております)
金巻とも子
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犬・猫の気持ちで住まいの工夫 ・「犬・猫の気持ちで住まいの工夫」

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