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金巻先生先生のわんだふるな住まいの知識

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第69回 猫の環境アメニティを考える

第54回〜56回「猫のための通路アスレチック」では、猫にとっての室内環境の質的向上のための色々をご紹介してきました。しかし、それらの配置は、お部屋の中の魅力ポイントを押さえてこそ、真に猫に喜ばれる空間とすることができます。そこで、今回は、ご自宅の空間にある、お宝ポイントを見つけ、それを楽しむ動線計画を考えてみることにしましょう。

猫には空間の多彩さによる刺激が重要

室内で暮らす猫には、室内でよじ登ったり走り回ったりの運動、また空間の多彩さによる心の刺激が大変重要になってきます。一つのお部屋においても、お部屋の中を対角線上に「上って」〜「比較的平行に移動して」〜「降りる」という一連の立体的な流れを確保することでも、空間を多彩にすることが可能です。
では、通路を作りたい空間全体を見まわして、猫の魅力ポイントを確認しましょう。まず、動線の目的地として、猫にとって魅力的な少し高い位置を探してみます。
人が座っている場所や、その空間が一望できる場所、人の通路となっている出入口の付近、外を眺めることができる窓などが、魅力ポイントになります。写真のお宅のリビングでは、一番奥まった角が、人が入ってくるところが見えて素敵な場所だったので、通路の中央のポイントと設定しました。ここを一番高い場所という基準にし、そこから左右に降りる道をつくっています。そして、その動線の「上って〜歩いて〜降りて」の通路の途中に、寛ぐ場所や立ち止まるポイントをいくつか確保してあげるのです。
猫にとって動線上の「立ち止まり」「寝そべりくつろぐ」ポジションは、その時の人の動きを見ながら猫自身が決めていくものです。猫のアスレチックの中にある、そんなポジションは、「人とふれあうポイント」にも利用できるます。ですから、人の座場所や通る場所との位置関係を見ながら、人と距離をとって人を眺められるような仕掛けをしておくと、猫に飽きさせない空間とできます。お部屋の入り口も、人の動きを楽しむ魅力ポイントです。

背の高い本棚などで工夫を

写真のお部屋の右側にあるタワーは、隣のお部屋の入り口横に設置されています。つまり、人が部屋を出入りするときに人の側に寄ってこられるようになっているのです。そのため、猫のその時々の気分(人との距離感)で、タワーの高さを使って人との距離を工夫して、無理なく楽しむことができます。
猫通路(いわゆるキャットウォーク)は、構造上安全で人への美観も備えるためにはしっかりした工事が必要で、造るのには大掛かりで少し気後れします。しかし、少し背の高い本棚などの家具があれば、市販のキャットタワーとの組み合わせでも、お部屋の魅力ポイントを猫達に楽しませる動線の基本は守れます。例えば、ソファーの背もたれも、猫にとっては、座った人の頭の高さを歩ける「猫通路」ですから、積極的にタワーと組み合わせて使ってみましょう。楽しいですよ。


profile
金巻とも子/一級建築士
一級建築士事務所 かねまき・こくぼ空間工房 主宰。動物との暮らしをテーマにした建築設計と、環境コーディネーターとして活動。集合住宅でのペット問題から、5分でできるお部屋の環境改善と楽しい工夫まで、研究提案を行う。現在、工学院大学建築学部客員研究員として、学術研究も進めている。
著書に「犬・猫の気持ちで住まいの工夫」「マンションで犬や猫と上手に暮らす」など。
(金巻先生には、東リ「犬家猫館」(R) の製品開発の際にもさまざまなアドバイスをいただいております)
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